重度後遺障害被害者の近親者へ支払われる慰謝料

Kさんは高松で車を運転中、トラックに衝突され、重度の後遺障害被害者となりました。Kさんの配偶者であるJさんは、どの程度の慰謝料が発生するのでしょうか。

 

-----重度後遺障害被害者の近親者(J)に対する慰謝料の金額については、裁判所は、本人(K)に対する慰謝料の2割から3割程度と認定することが多いです。


(1)近親者の慰謝料請求権とは
民法典711条は「他人の生命を侵害した者は、被害者の父母、配偶者及び子に対しては、その財産権が侵害されなかった場合においても、損害の賠償を請求しなければならない」と規定しています。ここで規定されている「父母、配偶者及び子」は近親者と呼びます。


この規定からすると、「生命を侵害」された、すなわち亡くなった場合にのみ、近親者に慰謝料請求権が認められているという事になります。


すると、「生命を侵害」されたような場合ではない、JさんのようなケースではどのようにJさんに慰謝料請求権を認めるのでしょうか。


この点については、裁判所は、被害者が死亡したときと同等な程度の精神的苦痛を被害者の近親者が受けたと評価できるときには、近親者固有の慰謝料請求権を民法典709条及び710条に基づいて、認めるとしています(最判昭33年8月5日民集12-12-1901では「被害者の生命侵害の場合にも比肩し得べき精神上の苦痛を受けたとき」としています)。


(2)では具体的に、被害者の死亡したときと同等な程度の精神的苦痛を受けたと評価されるのはどのような場合なのでしょうか。


後遺障害等級(後遺障害は等級により格付けされています)が高位、特に最も重い1級である場合には、裁判所は上記のように評価することが多いです。


もっとも、後遺障害を発症した被害者のために、近親者が日常的に介護しなければならないという場合には、そのような介護で近親者は精神的苦痛を受けるのですから、後遺障害の等級が1級でなくとも、慰謝料請求が認められる場合もあるかもしれません。


(3)では、上述した近親者のみ慰謝料を請求することが可能なのでしょうか。

 

そんなことはありません。「父母、配偶者及び子」と同等程度に、被害者と一定の関係を有する者(例えば、内縁配偶者、兄弟姉妹)も、被害者が死亡したときと同等な程度の精神的苦痛を被害者の近親者が受けたと評価できるときには、慰謝料を請求することが可能です。

 

慰謝料について、不明なことなどがあれば、高松の弁護士へ一度相談してみましょう。

 


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