無職者・失業者の死亡逸失利益

高松在住のDさんは以前勤めていた会社を辞め、転職をしようと就職活動中の矢先、交通事故に遭遇し、死亡しました。Dさんの死亡逸失利益は認められるでしょうか。

 

-----認められるか否かは具体的事情(将来的に働いていた可能性が高い等)も勘案して、判断されることとなりますが、死亡逸失利益が認められる場合が多いです。


(1)死亡逸失利益が認められるか否かの分水嶺
将来、就労している可能性がかなり高い場合には、死亡逸失利益が肯定されます。
具体的には、被害者の年齢・職歴・労働意欲・労働能力等を考慮し、総合的に判断していくこととなります。


よって、まさにDさんのようなケースでは、事故に遭わなければ高松で転職し、就労していた可能性がかなり高いといえますので、死亡逸失利益は肯定されます。


他方、就労している可能性が低い場合には、死亡逸失利益が否定されます。

 

例えば、定年退職をして長年年金生活のみで生活していたような場合等が挙げられます。

 

ただし、このような場合であっても、ローンや扶養家族の存在により、被害者が就労する必要性があった等の事情がある場合には、逸失利益が肯定される可能性があります。


(2)死亡逸失利益の算定
無職者・失業者の死亡逸失利益を算定するにあたり、問題になるのは、基礎収入をどのように認定するかということです。


この点については、事故時の年齢・学歴・健康状態・無職となる前の収入・職種・求職活動の実情等、被害者の具体的な背景事情をみて判断していくこととなりますが、裁判所は基礎収入の認定について、以下のように一定の基準を示しています。

①幼児・学生・生徒

原則は全年齢を対象とした平均賃金によります。

②大学生及びこれに準じる者

学歴を考慮した平均賃金を考慮した上で,算出します。

③30歳未満の者

全年齢を対象とした平均賃金に相当する収入が得られる可能性が高い場合には,この平均賃金によります。

④失業者

再就職をする高い可能性がある場合には,再就職によって得ることができると認められる収入額によります。

 

(3)死亡逸失利益が認められた事例


ア.仕事を退職し、公害病認定による補償金や生活保護等により生活をしていたものの、発作が快方に向かっていたため、前の仕事に復帰する意欲を有していた事案(大阪地判平12年6月15日交民33-3-975)


…男性中卒60歳以上平均の6割5分を基礎に稼働期間11年間の逸失利益


イ.69歳無職女性について、事故時は一人暮らしであったものの、長男家族と同居し家事を分担して行う就労可能性があった事案


…賃金センサス女性学歴65歳以上平均年収の7割を基礎収入とした逸失利益

 


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