初心者でもよくわかる 自賠責の「事故発生状況報告書」の書き方

事故発生状況報告書とは
自賠責保険に対して、事故が発生したときの状況を説明する文書です。
たとえば、道路は交差点だったのか、交差点ではない場所だったのか。

加害者の運転する自動車が直進していたのか、右折していたのか、左折していたのか。

被害者は、自動車だったのか、歩行者だったのか。

被害者は横断歩道をわたっていたのか、横断歩道ではない場所を横断していたのか。

そういうふうな、交通事故が発生した状況を説明する文書です。


「全部は書けない」ときにはどうしたらいいか?

事故発生状況報告書を書こうとしている方の中には、 「報告書の全部は、どうしても書けません」 という方もいます。

それは、ある意味では当然のことなのです。

というのは、この報告書の中には、被害者の立場からすると
「正直いって、こんなの分かりません」
というものが多く含まれています。

そういう場合には、わからない部分について空欄のままにして提出してOKです。

弁護士が自賠責請求をする場合であっても、分からない部分については空欄のままにして、堂々と自賠責に書類を提出して、手続きを開始してくれています。

たとえば、ですが、加害者が運転する車両(甲車)の速度を書く欄があります。

しかし、普通、被害者の方としては、加害者が運転していた車両の速度なんて正確に分かるはずがありません。

そういうふうに、「こんなの、普通わかりませんよ」という部分は、空欄のまま出してしまうのが一番良いのです。

無理に、分からない部分を勝手に想像で書いてしまった場合には、あとで、自賠責の人に「加害者の方は時速50キロメートルだと言っているのだけども、なぜ、被害者の貴方は、加害者の時速が60キロメートルだと言っているの?」という問い合わせを受けてしまうということも、あり得るところです。

ですので、被害者にとって「わからない部分」については、無理して適当なことを書くよりは、堂々と空欄にして提出してよいのです。

そもそも、被害者に対して「事故のときに加害者は時速何キロメートル出していたのですか?」などと聞くこと自体が、間違っていると思いませんか?



「甲」「乙」の欄の書き方


「甲」 の欄には、通常、加害者の名前を書きます。

一方、「乙」の欄には、通常、被害者の名前を書きます。

自賠責の手続きをおこなうのは、通常は被害者がおこなうことが多いと思いますので、自分の名前は「乙」の欄にかくことになることが多いと思います。

被害者である「乙」については、自動車を運転していたのか、他の自動車に同乗していたのか、歩行者だったのか、を選択する必要があります。

「速度」の欄の書き方


甲車の速度について

甲車は加害者が運転している車両ですので、その速度が事故発生時に何キロメートルだったのかは、被害者からすると、普通はわかりません。

したがって、この欄は空欄でOKです。 空欄でも、自賠責の手続きは受け付けてもらえます。

制限速度について

制限速度は、甲車(加害車両)が走行していた道路の制限速度です。

甲車が走行していた道路がわかっている場合には、グーグルマップなどで、道路に書いてある制限速度の表示を確認すれば、書けることは書けます。

ただ、空欄にして提出しても、問題はありません。

甲車以外の車

甲車以外の車、というのは、普通は被害者側の車ということです。

自分が乗車して運転していた場合には、事故発生時の速度を記載すればOKです。

ただ、自分が助手席なんかに乗っている場合には、自動車の速度を把握していないという可能性もありますよね。

そういう場合には、速度は空欄にしておいてOKです。

「道路状況」の欄の書き方


事故が発生した場所の近辺の道路の見通しが良いか悪いか、ということを書く欄です。

交差点で発生した事故の場合には、見通しが良いか悪いかが、過失の判断にとって必要となる場合があります。

たとえば、交差点の角に住宅が建っていて、塀がある場合には、見通しが「悪い」ということになることはあると思います。

「道路幅」の欄の書き方


道路幅については、甲車(加害車両)が走行していた道路がわかっている場合には、現場の道路をグーグルマップで確認して、道路幅を記載してもよいと思います。

グーグルマップには、縮尺率も書かれていますので、道路幅を目分量で出すことは、そんなに難しくはありません。

また、道路幅というのは、だいたいのところが分かればよいのですから、1メートルや2メートルくらい、幅が違ったとしても、誰も気にはしません。

もっとも、道路幅を計測することが難しいと思うのでしたら、この部分は空欄で提出してしまっても問題はありません。

「信号または標識」の欄の書き方


交差点において信号がある場合には、信号「有」に丸をつけてください。

また、一時停止の標識が交通事故現場の直近にあった場合には、一時停止標識「有」に丸をつけてください。

一時停止の標識があったかなかったかについては、現場の道路をグーグルマップで確認したらよいと思います。

一時停止の規制がある場合には、交差点近くの道路上に大きく「止まれ」と書かれて、白い直線が書かれているはずです。

「事故発生状況略図」の書き方


事故発生状況略図については、「どう書いたらいいのでしょうか?」ということで、悩む人が多いと思います。

この図面は、そんなにきれいな図面に書かなくて大丈夫です。

参考ですが、下記のようなレベルで十分です。

ウェブサイトで見て、分かりやすいように赤で書いていますが、自分が書くときには黒で書いてOKです。

交差点において、甲車(加害車両)が右折、被害者の車両が直進で発生した事故の場合





交差点において、被害車両が信号待ちで停止していたところに、甲車(加害車両)が後方から突っ込んできた場合



交差点ではない道路を歩行者が横断しているときに、直進してくる甲車(加害車両)にぶつけられた場合

  • こういうレベルの図であれば、それほど悩むことはなく、書けるのではないかと思います。

    最低限、書くべきなのは以下の3点です。
    ● 道路がどういう道路だったのか
  • ● 甲車(加害車両)が、どう走行していたのか
  • ● 甲車以外の車(被害車両)が、どう走行していたのか
    ということを、簡単に書いてください。



事故発生状況略図を書く場合の注意点を多少、言っておきたいと思います。

甲車(加害車両)については、黒塗りをしておくと分かりやすい。

被害者側の車両については、白抜きの図形で示すと分かりやすい。

自動車の配置については、交通事故が発生する直前、つまり、これから自動車同士がぶつかろうとしている、0.1秒前くらいの状態を書いた方がわかりやすい。

自動車がどういう動きをしているのか、右折なのか、直進なのか、左折なのか、ということについては、ハッキリと矢印で書くとわかりやすい。

信号の色について、文字で書いておくと分かりやすい。

一時停止の標識があった場合には、過失割合の判断に重要なので、ちゃんと書くようにする。

「上記図の説明を書いてください。」の欄の書き方

文章方式で上記図の説明を書きます。

くわしく書く必要はありません。

あくまで、ざっくりした説明をすれば足ります。

ただ、たとえば、「加害者がものすごいスピードだった」「スマートフォンで電話をしながら運転していた」というような事実があったのであれば書いた方がいいでしょう。

交差点において、甲車(加害車両)が右折、被害者の車両が直進で発生した事故の場合



この事故の場合には「甲車は右折中に、直進する被害車両と衝突した」と書いておけばいいでしょう。

また、たとえば、このとき、甲車のスピードが早かったのであれば、「甲車は右折中に、直進する被害車両と衝突した。なお、甲車は全く減速していなかった。」と書いておけばよいと思います。



交差点において、被害車両が信号待ちで停止していたところに、甲車(加害車両)が後方から突っ込んできた場合



この事故の場合には「甲車は、赤信号で停止している被害車両に追突してきた。」と書いておけばいいでしょう。

もし、甲車がブレーキを踏まずに追突していたのであれば、「甲車は、赤信号で停止している被害車両に追突してきた。このとき、甲車はノーブレーキだった。」と書いておけばいいでしょう。

ごく簡単に事故を説明しておけば足ります。 また、自分の体験にもとづいて書けばよいのであって、後日に、実際の事故と少々違ったとしても、とくに問題にはなりません。

ただ、あまりに事故状況が加害者の言っていることと違いすぎると、「同じ事故なのかどうかわかりません」といって、事情を聞かれるという可能性はあります。


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